工場における熱供給の課題とは?
大量の低温廃熱の放出
工場でエネルギーを使っている限り、なんらかの形態で廃熱は必ず発生します。
そのエネルギー量は投入エネルギーとほぼ同じ。温度は低いが膨大なエネルギーを現状は捨てています。
投入エネルギー ≒ 廃熱エネルギー |
蒸気供給ロスの発生(ボイラー/配管ロス)
蒸気は大変使いやすいエネルギーですが、使用状況の計測が難しいという問題があります。
このため、投入した燃料の内、どこでどれだけロスが発生しているか、また、どれだけ有効に利用されているかを定量的に認識している工場は、あまり多くないのではないでしょうか。
実測では、蒸気の有効利用率は約半分と言われており、半分はロス分として放出されています。
蒸気の有効利用率は約50% |
一律の供給温度
生産プロセスは乾燥、殺菌、洗浄など、様々な用途で様々な温度を使っています。
現状の蒸気供給では、この様々な温度に対して一律の温度で供給しています。
エクセルギーロスの発生 |
加熱と冷却の重複供給
生産プロセスには「加熱」と「冷却」が両方存在する工程が多くあります。
このエネルギー的に全く逆のプロセスに無駄を感じている人は多いはずです。
冷暖同時供給 |